クラムシェルグリル導入の思い出。
昔のマクドナルドでは、
ハンバーガーなどのミートを、平型の鉄板で焼いていました。
パティプレースメントに沿って冷凍ミートを正しく並べて、
20秒後にシアー(ミートを押さえつけて火の通りをよくする)。
そして、スパチュラを使って、1枚1枚ミートをターンしていく。
このターンに、熟練した技術が必要なわけですね。
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土日の昼ピークのグリルがまわせれば、クルーとして一人前!
というぐらい、本当にやりがいのある、花形のポジションだったわけです。
時代は流れて、クラムシェルグリルが導入されました。
クラムシェルグリルとは、天板付きのグリルで、
冷凍ミートを並べたあと、天板を降ろしてミートを鉄板で挟めば、
両面が自動で焼ける、という機械です。
ちょうど、巨大なホットサンドメーカーのような感じですね。
とても便利で、ミートの焼成時間も短縮され、
オペレーションも簡易になった、ということで、
万々歳のことが多いわけですが・・・。
でも、グリルポジションにやりがいを感じていた僕にとっては、
このクラムシェルグリルの導入が、非常に残念でなりませんでした。
グリルマンの腕の見せ所、「ターン」の工程が無くなったわけですから。
ミートをブロークン(ミートを潰してしまうの意)することなく、
焦げ付かないように素早くターンして、
ターンレイオーダーの時には、ターン後に素早く次のミートを焼き始める。
もう、この工程ができなくなるんだなぁと思うと、
感慨深いものがありました。
確かに、クラムシェルグリルは便利です。
先ほども言いましたように、工程は簡単。時間も短縮。
ブロークンする可能性も少ない。
いいことだらけなのですが・・・。
機器類が便利になるということは、技術が必要でなくなることにも等しい。
平型グリルでミートが焼けなくなったことで、
モチベーションが下がってしまった、昔の思い出でした。