~マクドナルドの思い出~

1990年代、マクドナルドクルー時代の思い出を綴らせていただきます。

ドレスの思い出。

 

マクドナルドのバーガー類の製造方法は、

今と昔では随分違いますね。

 

現在のオーダーメイド方式である「メイド・フォー・ユー」システムは、

いわゆる「お客様のオーダーが入ってから製造を始める」というもの。

 

でも、昔のマクドナルドは「ストック方式」。

売れるであろう商品をあらかじめ製造してストックしておく。

完成して10分以内に販売できなければウエイスト(廃棄)する、というもの。

 

ただ、メイド・フォー・ユーでもストック方式でも、

あまり変わらないのが「ドレス」。

 

ドレスとは、バンズにケチャップやソース、

レタスなどの具材を乗せて味付けすること。

             

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ストック方式の場合は、バーガー類を一度に大量に製造することもしばしば。

そのため、縦4列、横3列、合計12個に並べられたレギュラーバンズを、

一気にドレスしていく、という工程がありました。

 

まずは「ディスペンサー」と呼ばれる、

逆三角形の入れ物に取っ手がついた器具を使って、

トーストされたレギュラーバンズのクラウンに、マスタードを打っていきます。

(今はプラスチック製ですが、昔はステンレス製。重かった:汗)

 

この「打つ」というのは、ディスペンサーの側面に左手を添えて、

右手はグリップを握り、親指でノズルを押す(右利きの場合ですが)と、

ディスペンサーの下からマスタードやケチャップが出る。

この作業を「マスタードを打つ」「ケチャップを打つ」という訳です。

「ショットする」とも言います。

 

まずは、1インチの高さからマスタードを打つ。そしてケチャップを打つ。

そうすると、五弁の花びらのような形でマスタードやケチャップが出てくるわけです。

 

そして、オニオンをバンズの中央に乗せる。

次にピクルスを乗せる。バーガー類の場合は1枚。ダブルの時は2枚。

最後にバンズに乗せるチーズの枚数を、プロダクションコーラー(P/C)に確認する。

 

ドレス:「コーラー チーズオン 12(トゥエルブ)バーガー プリーズ」

P/C:「チーズオン 8(エイト) プリーズ」

ドレス:「8 サンキュー」

というやり取りを行い、指示された枚数のチーズをバンズに乗せる。

 

ここまでがドレスの作業です。

 

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写真はイメージ。

 

特に、休日の昼ピーク時は、次々にオーダーが入ってくるので、

モタモタしてられない。

12バーガーのドレスとなると、

マスタードは2.5秒、ケチャップは3.5秒ほどで打たないと間に合わない。

しかも、バンズの中央に正確にショットしないといけないわけですね。

 

ドピーク(最大のピーク)となると、ドレス専属のポジションが配置されます。

ドレスマンは、厨房の真ん中にあるプレパレーションテーブルが主戦場。

バーガーやビッグマックのドレスを中心に、てりやきマックバーガーのフォロー、

フライヤー(フィレオフィッシュなど)のフォローを行います。

 

地味なポジションですが、なかなか熟練した技がいるわけですね。

 

今では、オーダーメイドなのでそこまでの技術は必要ないと思うのですが、

久々に正確で素早いドレスがやってみたいなぁと思う、

昔の思い出でした。