初めての接客。
今日は『マクドナルド』の思い出話。
プチピークの厨房を僕一人で回した(←まわすっていう表現、
よく使いました:笑)
ことから、Bクルーにランクアップした1990年の秋ごろ。
ある日のこと、「綾園くん、エプロン外して」とマネージャーからの指示。
僕はオペレーション(厨房)クルーだったので、
仕事中は常にエプロンをつけているのですが、そのエプロンを外す、
という事は、製造以外の業務をするとき。例えば掃除とか。
なので「はーい。モップ掛けですかぁ?」と軽い気持ちで聞いたのですが、
その返答は180度違うものでした。「ドライブスルーに入って」と。
ど、ドライブスル ー??
マネージャーからは「O/T(オーダーテーカー。オーダーを取る係)やろっか」との指示。
「いやいや、やったことないですよ!!」と必死で抵抗するも、
「いけるいける」と軽い反応。
仕方なくエプロンを外して、おずおずとドライブスルーエリアへ。
今では、ドライブスルー業務はWAS(ワイヤレスオーディオシステム)を使うのですが、
当時は有線マイク。
スルーエリアに固定マイクがあり、そのマイクの前で、
スピーカーから流れてくるお客様の声を聞きながらオーダーを取る、
という仕組みだったんです。
「1 回見ててね」と、先輩クルーの O/T を見学。
「じゃあ、次に車来たら OT やってね」とかなりの無茶ぶり!
しばらくすると「ピンポーン ピンポーン」と
スルーレーンに車が入ったことを知らせるチャイムが!
緊張感はピークに!!
僕「いらっしゃいませ!マイクに向かってご注文をどうぞ!」
客「ナゲット1つ」
僕「ナゲットは5 個入りでよろしいでしょうか?」
「お付けするおソースはバーベキューとマスタードがございますが?」
おおーっ、初めての接客!もうドキドキ!
身体が勝手に反応して「ございますが」などという言葉が出てくるところは自分でも驚き。
当時のドライブスルーは有線マイクのため、
常にスピーカーからお客様の声が流れていたんです。
実は、知らぬ間にそれを聞いて、何となく覚えていたんでしょうね。
接客対応の次は、POS(レジの機械)操作に慣れること。
どこに何のボタンがあるのか、これを覚えるのにも一苦労。
でも若いっていいですよね。覚えるのが早い(笑)
その日を境に、「綾園くん、スルー入ろっか」と、
ドライブスルー業務も担当することになりました。
O/T、キャッシャー(ドライブスルーの窓口担当)の仕事を覚え、
カウンターでの接客もこなすようになりました。
まさか、自分が接客をする日が来るとは夢にも思わず。
でも、この接客の楽しさを知って、この先の僕の人生は大きく変わるのでした。