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~マクドナルドの思い出~

1990年代、マクドナルドクルー時代の思い出を綴らせていただきます。

マックボウズの思い出。

 

1990年の冬。

期間限定メニューとして「スーパーマック」が販売されました。

 

↓↓「懐かしの、スーパーマック。」はコチラ

ayazono-muro.hatenadiary.jp

 

そのスーパーマックと同時発売されたのが「マックボウズ」。

これはハンバーガー類ではなく、

いわゆるデザート(今でいうサイドメニュー)に当たるのでしょうか。

 

形は直径10センチほどのドーム型。

やわらかいスポンジ生地の中にカスタードクリームが入っています。

 

出典:https://www.youtube.com/watch?v=f_3R6UCeFyI

 

お味の方はというと、甘くておいしかったです。

 

店舗には1つ1つ包装された状態で納品されますので、

ラッピングなどの必要はなし。

なので販売はとてもラクちんでした。

 

でもなぜ、あのようなデザートが期間限定で販売されたのか、

当時クルーだった僕たちには謎でした。

 

何かのテスト販売?

でも、テレビCMとかも大々的にやってたしなぁ、

と、謎が残る、昔の思い出でした。

 

てりやきチキンバーガーの思い出。

 

現在のマクドナルドでは、

チキンフィレオやスパイシーチキンバーガーなど、

チキン系のハンバーガーが増えましたね。

 

30年前のマクドナルドでは、

チキン系のハンバーガーは、ほぼ存在せず、

チキンタツタが登場した時には、かなり衝撃的でした。

 

そんな中、

1993年7月頃に期間限定で新たなチキン系バーガーが登場しました。

その名は「てりやきチキンバーガー」。

価格は280円。

 

てりやきチキン?

それなら今でもてりやきチキンフィレオがあるじゃない??

と思うかも知れませんね。

 

ちなみに、てりやきチキンフィレオとは、

マクドナルドの公式ホームページによると、

「サクサクのジューシーなチキンパティに甘辛てりやきソースを絡めた、

食べ応えのあるマクドナルド唯一の「揚げ×てり」のバーガー」とありますが、

1993年に発売されたてりやきチキンバーガーは、

「サクサクのジューシー」でもなく、

「揚げ」てもいません。

どちらかというと、パティはパサパサでした。

 

出典:https://www.youtube.com/watch?v=cwHyAH4Qt3E

 

パティはなんと細長いささみ。しかも一つのバンズの中に2枚。

このささみパティは平型グリルで両面を焼成します。

そして、てりやきマックバーガーのポークパティと同様、

てりやきソースの中に漬けて、保温しながらストックします。

 

ドレスはというと、

てりやきマックバーガーとほぼ一緒。

セサミバンズを焼成し、

クラウンにスイートマヨネーズを1ショット。

レタスを15g乗せて、

その上にてりやきソースを絡めたささみパティを2枚乗せます。

 

ここでオペレーション上の問題が発生。

パティが2枚ある、ということは、

「トングでパティを掴んでバンズの上に乗せる」という行為が、

2回発生する、ということ。

さらに、不安定なレタスの上に、細長い2枚のパティを乗せると、

すぐに崩れてしまう。てりやきソースが絡んでいるのでさらに崩れやすい。

 

「12(トゥエルブ)チキンてり」をドレスして、

P/Cにアップしようものなら、すぐに荷崩れしてしまう。

 

そして、さらにP/Cを苦しめることに。

片手でバーガーを掴んでラッピングしようとすると、

てりやきパティがぽろっと1枚落ちてしまう。

その分、ラッピングに時間がかかるという始末。

本当にクルー泣かせのバーガーでした。

 

こんなバーガー、二度とやって欲しくない!

と思っていたら、二度とお会いすることはなかった(笑)

 

でも、少し懐かしいなぁと感じる、昔の思い出でした。

ベーコンマックバーガーの思い出。

 

ベーコンレタスバーガーといえば、

今やレギュラーメニューにもなっている定番メニュー。

マクドナルドのホームページには、

「ベーコン、100%ビーフパティ、そしてレタスの贅沢ハーモニー。

まろやかなチーズとマスタードが、それをさらに引き立てます。」

と書いてあります。

 

そうなんです。

ベーコンレタスバーガーは「100%ビーフパティ」なんです。

 

しかし、ベーコンマックバーガーは、

100%ビーフパティではなく、「ポークパティ」が入っています。

ポークパティといえば、てりやきマックバーガーですが、

ベーコンマックバーガーにも同じパティが使われていました。

 

ベーコンマックバーガーは、

「味のパワーセッション」というキャッチコピーで初登場。

1993年5月頃に初発売されて、価格は290円。通称は「BMB」。

 

出典:https://www.youtube.com/watch?v=1SazyVkQhA8

 

その内容は、

セサミバンズ、ソーセージパティ、ベーコン、レタス、チーズ、マヨネーズで構成。

最近で言うと、ベーコンマックポークが近いのかもしれませんね。

 

ベーコンレタスバーガーと構成はほぼ一緒であるため、

ミートパティか、ポークパティか、

その好みによって好き嫌いが分かれるところです。

 

僕はベーコンマックバーガー自体をあまり好きではなかったのですが、

販売している時期が、クルーとして一番楽しい時期だったこともあり、

懐かしいなぁと思う、昔の思い出でした。

ホームメイドマックの思い出。

 

僕が現役クルーだったころ、

数か月に一度、4thメニュー(期間限定メニュー)が販売されました。

 

その中でも、おいしかったバーガーは

ホームメイドマック。

 

「フライパンのあじわい」というキャッチコピーで

1992年3月頃に初登場して、価格は税抜きで320円。

 

出典:https://www.youtube.com/watch?v=CHjhPn0Sryw

 

ホームメイドマックの特徴としては、まず専用バンズ。

てりやきマックバーガーで使用するセサミバンズよりも少し厚め。

 

そして、ハンバーグのような肉厚のミート。

ミートの上に鉄板を置いて、ミートを挟み込むように焼いていました。

 

あと、専用チーズにスライストマト。

スライストマトは1991年に発売されたフレッシュマック以降、

定番となりました。

 

そして、ケチャップがハインツ社製というところも

ホームメイドマックの特徴。

ハンバーガー類のケチャップと味比べしても、

明らかにハインツケチャップの方が美味しかった。

オカンに「うちのケチャップ、ハインツにして!」って頼んだら、

「値段高いからアカン」とあっさり断られました(笑)

 

オペレーションは、肉厚ミートの調理に手間がかかりました。

ミートは平型グリルで焼成するために、一度にたくさん焼くことが出来ず。

そしてもう一つの手間はスライストマト。

トマトは厨房の裏でひっそりとスライスしていましたので、

準備するには時間がかかるし、大量に作り置きすることもできず。

 

美味しいからと言って、再販するのは難しいのですね。

でも、もう一度食べたいなぁと思う、昔の思い出でした。

 

レジ釣銭機の思い出。

ドライブスルーは、とにかくスピードと正確性が大事。

オーターテーカーも、キャッシャーも、ランナーも、

スピード感と正確性が非常に求められるポジションです。

 

スピード感といえば、窓口まで移動してきたお客様との

代金の授受を行うのがキャッシャーの仕事。

代金をお預かりして、釣銭を返す。

ただこれだけの作業ですが、慌てるとミスも発生するわけでして。

 

そこで登場したのが「グローリー製 釣銭機」。

写真はイメージ。出典:https://www.glory.co.jp/product/detail/id=44

 

POSと連動していて、POSにお預かりした金額を入力して会計を押すと、

おつり分の小銭が自動的に「ジャッ」と排出口に出てくる、という機械。

おおっ!超サイコーな機械じゃーん!

 

これ、お預かりした金額さえ間違わずにPOSに入力すれば、

確実に釣銭のコインが出てくるわけですから、もう釣銭を渡し間違える心配なし。

 

しかもこの釣銭機。

お預かりした小銭を投入口にジャラジャラ入れると、

ベルトコンベヤーが移動して、機械の中にコインを収納。

コインを勝手に分別してくれるんだから、レジチェックもしやすいし、

コインがなくなるまで使えるわけです。

 

しかし、1990年代はここまで。

お札には対応しておらず、あくまでもコインだけなんでございます。

なので、お札は従来通り、ドロアーから千円札を出し入れして、

1枚ずつ数えてから返さないといけないんですね。

 

時代は進み、今ではお札も自動的に出てくるんですよね。

POS入力さえ間違えなければ、「現金差ゼロ」も確実ですね。

 

いや~、文明の利器はすごいなぁと感心した、

昔の思い出でした。

 

レジチェックの思い出。

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マクドナルドに限らず、現金を伴うお客様とのやり取りには、

どうしてもミスが付き物ですよね。

 

電子決済やクレジットカード決済が出来なかった30年前のマクドナルドは、

ほぼ100%、現金でのやりとりでした(一部ギフトカードなどあり)。

しかも、消費税が3%の時代ですから、

1円玉のやり取りが多い多い。

 

開店直後、レジのドロアーには決められた釣銭分の現金が入っており、

代金の授受を行うごとに、現金が増えていくわけです。

例えば、500円分の商品が売れたら、消費税込みで515円頂くわけで、

ドロアーの中には釣銭分の現金+515円が入っている、ということです。

 

しかし、釣銭の渡し間違いか、現金のもらい損ねか、

はたまたPOS(レジスター)の打ち間違いか。

時間が経つにつれ、売り上げた金額とドロアー内の現金の差額、

いわゆる「現金差」が発生するわけです。

 

そんなこともあり、数時間に一回、

マネージャーは各レジごとの現金差のチェックを行います。

その作業を「レジチェック」と呼んでおりました。

 

そもそも、現金差というものは「ゼロ」を目指して取り組んでいますが、

特に土日の昼ピークの直後、レジチェックを行うと、

数円、数十円の現金差が発生するんですね。

 

レジチェックを行う際は、お札は手で一枚一枚数えるか、

お札カウンターという機械に通して自動で枚数を数えます。

コインはコインスパチュラ(通称、銭スパ)を使って枚数を数えます。

この銭スパというのは、木製の取手付きのトレーでして、

トレー上が50マスに仕切られており、

この銭スパの上にコインを乗せて前後にゆすると、

50マスの中にコインがすっぽりと入って、枚数を数えやすくするという、

なんともアナログですが便利なアイテムでした。

あまりにもコインの枚数が多い時には、

自動で数えてくれるコインカウンターを使用することもありました。

 

で、POSという機械は本当に優れているんですね。

ドロアーの中の各紙幣や各コインの枚数を入力していくと、

その日にそのPOSで売り上げた金額と、現金の差を自動で計算してくれる、

というわけです。

 

中でも現金のやり取りで一番怖いのが、お札のやり取り。

1枚間違えると、差額が大きいですからね。

 

特に、高額紙幣を受け取った際のおつりは神経を使います。

よく聞く「1万円入りまーす」ってやつです。

カウンターパーソンは、高額紙幣をお預かりした際、

おつりの紙幣は一人で数えず、

マネージャーとダブルチェックを行ってから返金します。

お預かりした1万円札は、ドロアーの中蓋の下に入れこんでしまいます。

これは、1万円札はおつりとして返金することが絶対にないため、

5千円札と間違えて返金してしまわないようにするためです。

こういうところのオペレーションのマニュアル化は、

「さすがマクドナルド」と感心した記憶があります。

 

そういったマニュアルを忠実に守りながらも、

ピークのときには素早く現金の授受を行うというところは、

カウンターパーソンの腕の見せ所ですね。

 

ピーク後のレジチェックで、

そのレジを担当した時は現金差が出ていないかヒヤヒヤしたという、

昔の思い出でした。

 

お昼のカツカレーの思い出。

 

1992年の春。

マクドナルドでは、ライスメニュー第2弾となる

「お昼のカツカレー」が販売されました。

らっきょう、福神漬け、チーズの薬味が付いて、価格は650円。

 

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出典:http://wg.drive.ne.jp/rose/mac_old_menu005/

 

当時のクルーたちが何よりビックリしたのは、

「厨房内で米を炊く」ということ。

 

前回のライスメニュー「マックチャオ」の場合は、

ライス(チャーハン)は冷凍状態で納品されていましたから、

管理もそれなりに簡単でした。

しかし「お昼のカツカレー」の場合は、白米が納品されてきて、

それを厨房の中で炊き上げる、という、

何ともハンバーガー屋さんにとっては似つかわしくない!

 

お昼のカツカレーがスタートする数日前に、店舗に大きな機械が納品されました。

一つは「洗米機」。もう一つは「炊飯器」。

洗米機はシンクに設置されたのですが、

実際に洗米機を使って米を洗うっていうんだから、

おいおい何が始まるねん、と厨房は大騒ぎ。

 

洗い終わった白米は、20分間浸漬(水に浸す)させる徹底ぶり。

そして、炊飯器で炊く前に、米の中に液体をぽたりとたらします。

この液体、記憶が定かではないのですが、当時のマネージャーからは

「炊いた後に米が黄色く変色しにくくなる」と説明を聞いていました。

 

そして、1升炊きくらいの大きさの炊飯器で白米を炊くわけです。

 

で、カツの方は、フライヤーで揚げて、

揚げ上がったかつパティはナゲットストッカーで保温。

 

カレールゥはと言うと、パウチされたカレールーをウォーマーで湯煎。

 

オーダーが入れば、専用の容器に炊き上がったご飯を注ぎ、

ご飯の上にかつパティをのせて、蓋をする。

カレールゥと薬味を添えて、出来上がり。

 

ん~、ライスバーガーとかではなくてカレーライスってことは、

完全な「飯」やね。

 

さて、このカツカレーで大きな問題が2つありました。

 

一つ目の問題は、炊いた白米のストックが無くなると、

半端ないウエイトとなってしまうこと。

騒然ながら、米を炊くのに時間がかかるわけですから、

一度に何合炊くかは非常に難しい選択。

二つ目の問題は、余った白米をウエイスト(廃棄)するのに、抵抗があったこと。

お昼のカツカレーというくらいなので、

主に主婦さんクルーがインしているときに販売していたわけです。

ホールディングタイムアウトしたご飯はウエイストしなければいけませんが、

そこはさすがに主婦さんたち。

「米を捨てるのはイヤ!」と断固拒否されてしまいました。

なので、ご飯をウエイストするのはマネージャーの役目となり、

マネージャーも渋々ウエイストすることに。

 

炊きすぎてもダメ、少な過ぎてもダメ。

とにかくコントロールが難しかったなぁという

昔の思い出でした。