google-site-verification: google1ee23b919fbcd345.html

~マクドナルドの思い出~

1990年代、マクドナルドクルー時代の思い出を綴らせていただきます。

ホットアップルパイの思い出。

f:id:ayazono_muro:20211129125603p:plain

出典:https://www.mcdonalds.co.jp/products/2110/

 

マクドナルドの「ホットアップルパイ」はお好きですか?

マクドナルドのホームページには、

「目にもおいしい揚げたてのゴールデンブラウン色が魅力。

たっぷりつまったアップルフィリングとサクサクのパイ生地は相性抜群。」

とあります。

日本でマクドナルドが創業した1971年から販売している商品ですね。

 

ただ、フライヤーで揚げる前の冷凍状態のアップルパイは、

非常にデリケートな商品でして。

富士エコーの搬入時には、真っ先にウォークイン冷凍庫に運ばれるくらい、

取り扱いには注意が必要。

 

その秘密はパイの表面なんです。

冷凍状態ではツルツルしているのですが、

これは油で揚げたときに均一にサクサクになるようにコーティングされています。

この部分を指で触って、コーティングを解かしてしまうと、

パイ生地が均一に揚がらない。

なので、冷凍状態のパイを扱うときには、左右の耳の部分をつまんで、

丁寧に扱わないといけないわけです。

 

オペレーションは、いたってシンプル。

コーリングは「パイ」。

 

P/C:ニューオーダー 1パイ プリーズ

ポテトパーソン:1パイ サンキュー

 

パイの製造はポテトパーソンか、ポテバック(ポテトの補助)が行います。

冷凍状態のパイを、専用のバスケットに入れて、

浮き止めのガードをして、フライヤーの油の中にポチャ。

あとは揚がるのを待つだけ。

 

ただし、他の商品と違うのはここからです。

揚げたてのアップルパイの中身はとても熱い。

熱くて食べられないくらい熱い。

そのため、揚げてすぐの販売は出来ず、クーリングタイムというものがあります。

パイマーチャンダイザーという機械で、保温しながらクーリングします。

その時間は20分間。

ということは、アップルパイをウエイトすると、

フライ時間とクーリング時間を合わせて30分弱の間、

販売できないことになるわけです。

 

ちなみに、30年前と比べると、

今のアップルパイは少し小さくなったような気がします。

そんなことを思いながら今も美味しくいただいているという、

昔の思い出でした。

 

ビッグマックの思い出。

f:id:ayazono_muro:20211129123449p:plain

出典:https://www.mcdonalds.co.jp/products/1210/

 

マクドナルドのシンボルともいうべきハンバーガーが「ビッグマック」。

マクドナルドのホームページには

「こだわりの100%ビーフと、特製ビッグマックソースが決め手。」

とあります。

日本でマクドナルドが創業した1971年から現在に至るまで、

人気のバーガーですね。

 

現在の価格が390円。

30年前の1990年頃も380円でしたから、あまり変わっていません。

当時の僕の時給が560円でしたから、結構割高でした。

今では490円のサムライマックがありますから、

お手頃っちゃあ、お手頃ですかね。

 

値段に関しては変動の歴史がありまして。

1994年、「エブリデイ、ロープライス」のキャッチコピーで

バリューセットがスタートしました。いわゆる低価格路線の始まりです。

この時のビッグマックセットは、ポテトMとドリンクMがついて600円。

単品では(地域に寄りますが)280円で販売していた時期もあります。

 

30年前のストック方式だった当時のオペレーションですが、

1度のオーダーで、最高6個のビッグマックが出来上がります。

1ランで12枚しかミートが焼けないため、

1個当たり2枚のミートを使うビッグマックは、6個が限度でした。

コーリングは「マック」。

 

P/C:ニューオーダー 6マック プリーズ

グリル&バン:6マック サンキュー

 

グリルパーソン(ミートの焼成を担当する係)が、

鉄板に12枚のミートを並べて。

バンパーソンは、ビッグマックバンズの焼成準備に入ります。

まずは、ヒール(バンズの下側)と、クラブ(バンズの真ん中)を

トースターで焼成

焼きあがったらドレスを行います。

ドレスは、ヒールとクラブにビックマックソースを1ショット。

続いてレタスを乗せる。

次に、ヒールにはチーズ1枚を、クラブにはピクルスを2枚乗せる。

オニオンはと言うと、平型グリルとクラムシェルグリルで順番が異なります。

平型グリルの場合は、ターンしたミートの上にオニオンを乗せる。

クラムシェルグリルの場合は、ビッグマックソースの上に乗せる。

そしてミートが焼きあがったら、ヒールとクラブの真ん中にミートをリムーブ。

グリルパーソンが「クラウンプリーズ」とコールし、

バンパーソンは、焼成したクラウン(バンズの上側)をクラブの上に乗せて、

「マック、アップ」のコールでアップ。

こんな感じでした。

 

パッケージは、当時は発泡スチロール製。

ビッグマック用の独特の形をしたパッケージでした。

 

食べ方はと言うと、

スタンダードにガブッとかぶりつくのもよいですが、

二階建てを平屋にして、

ヒール部分をぱくり。クラウンとクラブの部分をぱくり。

1個で二度おいしい、という食べ方も流行っていました(笑)

 

そんなビッグマックのことを書いていたら、

ビッグマックが食べたくなったなぁ。

 

当時はレギュラーメニューの中でも一番の高額商品でしたので、

一度に大量に売れることはなかったですが、

時折あるビッグマックの大量オーダーは結構きつかったなぁと感じた、

昔の思い出でした。

 

真夏に、エアコン故障事件の思い出。

f:id:ayazono_muro:20211126152640j:plain

写真はイメージ。出典: https://re-air.jp/blog/10912/

 

真夏の暑い日に、エアコンの効いたマクドナルドで、

マックシェイクを飲むと、めちゃめちゃ美味しいですよね。

 

そんなお客様の期待を裏切った日がありました。

 

何と、真夏のとある日、店舗のエアコンが故障したんです。

もう、熱いのなんの!!

 

窓を開けっぱなしにしても、熱風しか入ってこず。

ひと涼みを期待して店舗に入ってきたお客様も、

扉を開けた瞬間に露骨に不快な表情。

「申し訳ございません、エアコンが故障しておりまして・・・」と、

来店したお客様一人ひとりにお詫び。

 

エアコンの室外機は店舗の屋上に設置しているのですが、

「室外機に水をかけてこい」との命を受け、ホースを持って屋上へ。

 

ということで、

室外機の空気を乗り込む部分にホースで水をかけたものの、

全く冷える見込みがなく。

業者さんが来るまでの間、店舗は地獄と化しました。

 

もう二度と味わいたくない、

真夏の日の思い出でした。

 

ポリッシャーダンスの思い出。

f:id:ayazono_muro:20211126151137j:plain

写真はイメージ。出典:https://www.monotaro.com/p/3911/5456/

 

マクドナルドの床は、時より、クルーがモップ掛けを行いますので、

いつでもきれいな状態に保たれています。

 

ただ、モップ掛けの場合は、広い範囲をきれいにするのに

時間がかかってしまうため、

フロアポリッシャーという機械を使って、床を清掃します。

 

1.2メートルほどの柄の先に、直径30センチほどの円形のブラシがついている。

この円形のブラシが回転することで、床をブラッシングできるという機械です。

 

ただこのポリッシャー、扱うのにちょっとした技術が必要でして。

僕は初めて使った時に要領が分からず、

「簡単、簡単~」と思いながらスイッチをONにすると、

円形のブラシを支点に柄の方がぐるぐると回り初めまして。

「お~っとっと!」と体勢を整えようと思うも、

ポリッシャーは言うことを聞かず、

まるでポリッシャーとダンスするような格好になってしまいました。

 

当然、その様子は他のクルーに見られたのでありまして・・・。

 

なかなか難しいポリッシャーの取り扱い。

その日から、ポリッシャー掛けがトラウマになってしまった

昔の思い出でした。

 

タチの悪いイタズラの思い出。

f:id:ayazono_muro:20210802115922j:plain

出典:https://www.youtube.com/watch?v=N_Jg5Y8h1NU

 

1994年ごろの思い出。

 

期間限定で「ビーフあじつけバーガー」が販売されました。

価格は320円。

わりと、食べ応えがあったのですが、あまり売れなかったのでしょうか。

途中から、「2個で400円」という価格に変更されました。

 

ある時、電話で「ビーフあじつけバーガー40個」という予約注文があり、

おぉー、結構多いね、なんて言いながら、

せっせせっせと、ビーフあじつけバーガーを作り始めました。

 

なんとか、ビーフあじつけバーガーを40個作り終えて、袋詰めも完了。

あとは、お客様のご来店を待つだけ。

だったんですが・・・

 

予約の時間になってもお客様は現れず。

10分、20分が経過。

それでもまだお客様は現れず・・・。

 

あれっ、と思って、予約時にお聞きした電話番号に電話すると、

「この電話番号は現在使われておりません」とのアナウンスが・・・。

 

そうなんです。実はイタズラの注文だったんです。

 

当然ながら、40個のビーフあじつけバーガーは全部ウエイスト(廃棄)。

世の中には悪意のある人がいるもんだなぁと感じた、

昔の思い出でした。

 

タチの悪いクレームの思い出。

f:id:ayazono_muro:20211116124836p:plain

 

前回、常連クレーマーについて綴りました。

 

↓↓「常連クレーマー事件の思い出」はコチラ

ayazono-muro.hatenadiary.jp

 

 

クレームとは、商品の渡し忘れや、我々のサービス不良、

対応の不備などが要因となり、お客様にご迷惑をおかけしたことにより、

そのお申し出をいただくことです。

 

ある時、お客様から電話がありました。

「さっき、そこの店で買ったんやけど、ナゲットソース入ってないやん!!」

との内容。

どうやら、ドライブスルーで、ナゲットソースを入れ忘れたようです。

 

「すぐに、お届けにあがります」と伝えると、

「おう、すぐ持ってきてくれ」とお客様。

「場所はどちらになりますでしょうか?」と聞くと、

「今、〇〇海水浴場に向かってるから、追いかけてこい」とお客様。

 

ええ〜っ、移動中!?

しかも追いかけてこい!?

目印は〇〇海水浴場、という情報だけ!?

 

正直、嫌がらせに感じましたが、店内で相談の結果、

そのお客様を追いかけて、〇〇海水浴場まで行くことになりました。

 

当然ながら、広い海水浴場。時期は夏真っ盛り。

海水浴客もかなりの数がおり、対象のお客様の服装や持ち物、

車のナンバーなどもわからず、当然ながら見つけられるわけでもなく・・・。

すごすごと帰ってきたわけでありまして。

 

その後、そのお客様からの電話はなかったのですが、

こちらの入れ忘れとは言え、かなりタチの悪いクレームやったなぁという、

昔の思い出でした。

 

常連クレーマー事件の思い出。

 

本来、あってはいけないのですが、

マクドナルドでは、お客様からお叱りを受けることがあります。

特に、商品の渡し忘れや、我々のサービス不良、対応の不備などがその要因。

そのようなお電話などを頂いた時、

僕たちは「サービスコールと呼びなさい」と指導を受けたものですが、

隠語では「クレーム」と呼びます。

 

クレームの中でも、商品の渡し忘れが特に多かったかなと。

これは、渡し忘れたこと自体に気づいていない場合と、

「あぁ、しまったーー!」というように気づいていた場合があります。

気づいていた場合は、数分後にかかってくるであろうクレームの電話にドキドキ。

「あぁ、やっぱり・・・ごめんなさい・・・」という気持ちになります。

f:id:ayazono_muro:20211109142253p:plain

僕も何度か、入れ忘れや渡し忘れをしたことがありますし、

スイングマネージャーになってからは、

入れ忘れた商品をお客様のもとへお届けにあがったことがありますが、

同じお客様に二度も渡し忘れてしまうことありまして。

「お前、またか!」と叱られることもしばしば(涙)

これも、マクドナルドあるあるの一つですね(反省)

 

僕たちのミスにより、お客様に多大なご迷惑をお掛けしてしまうことは、

クルー全員が肝に銘じております。

クレームを言ってくださることで、

更に高いクオリティやサービスを提供できることに繋がるわけですが、

中には、サイレントコンプレーナー(クレームを言わないお客様)も

いらっしゃいます。

不満を感じてもクレームとして伝えず、関わりをやめてしまうお客様。

僕たちは、自分たちの悪い点に気づかず、

結果的に多くのお客様に不快感を与えてしまうことにもなりかねないわけですね。

ですから、クレームを言って頂く事は、お店にとってはとても大事なことなのです!

 

そうした僕たちのミスや対応不良によってクレームに発展する場合もあるのですが、

中にはクレームを言うことを趣味のようにしている人もいるわけでして。

いわゆる「クレーマー」ですね。

そんなクレーマーの中でも常連さんのような人がいました。

 

その常連クレーマーは、グリルオーダーをしてくるんですよ。

グリルオーダーとは、例えばハンバーガーのピクルス抜きとか、

フィレオフィッシュのチーズ抜きという、特別なオーダーの事でして。

 

その日も、ドライブスルーから「チーズバーガー2個。1個をオニオン抜きで」

というオーダー。

 

早速、P/Cがニューオーダーを入れます。

P/C:「グリルオーダー 1 バーガープリーズ。オニオンカット」

ドレス:「サンキュー。チーズオン 1 バーガープリーズ」

P/C:「チーズオン 1プリーズ」

ドレス:「1 サンキュー」

 

P/Cとドレスマンのやり取りはこんな感じですね。

つまり、「グリルオーダーのチーズバーガー1個はオニオンカットで」ということ。

そして、オニオン抜きのチーズバーガーをアップ。

 

ランナーは、普通のチーズバーガー1個と、

グリルオーダーのチーズバーガー1個を丁寧に袋詰めして、

ドライブスルーの窓口でサーブ。

当然ながらこの時、このお客さんが常連クレーマーだとは露知らず。

 

数分後、常連クレーマーがチーズバーガーを手に、

すごい勢いでカウンターに戻ってきて、

「俺、オニオン抜き頼んだのにオニオン入ってるやんけーー!!」との怒号。

そして、対応したアシスタントマネージャーKさんの顔めがけて、

チーズバーガーをグシャ!

カウンター周りは一瞬にして凍り付いてしまいました。

 

その時、バックヤードからさっそうと現れたT店長。

その堂々とした歩き方は「よっ、さすがはシニア店長!」という貫禄。

T店長は、最近になってウチの店に異動してこられたばかりなのですが、

そのT店長、常連クレーマーに向かって一言。

「まいど。」

ま、まいど!? 店長、知り合い??

そして常連クレーマー、T店長を見るなり「お、おう・・」と勢いが急降下。

すごすごと帰っていきました。

カウンターのみんながほっと一安心している中、

顔中ケチャップだらけになったKマネージャーが哀愁を漂わせて一人棒立ち。

 

どうやらこの常連クレーマー、

普通のチーズバーガーとオニオン抜きのチーズバーガーを注文し、

オニオンの入った普通のチーズバーガーだけを持ってきて

イチャモンをつけるということを、他の店舗でもやっていたようで。

 

T店長はキャリアも長く、多くの店舗を経験されているので、

常連クレーマーとは面識があったようです。

T店長、ありがとうございました!

そして犠牲になったKマネージャー、申し訳ねーっす(汗)

 

チーズバーガーを顔に投げつけられるのはイヤだなぁ、

と感じた、昔の思い出でした。